2007-01-01から1年間の記事一覧

「天軍」

現代の韓国と北朝鮮の兵士らが、16世紀の李氏朝鮮時代にタイムスリップし、李舜臣と出会う―。韓国映画の「天軍」(2005年)は、日本の「戦国自衛隊」を想起させるストーリーだが、ありえない運命を共にする韓国と北朝鮮の兵士の葛藤や友情、李舜臣が英…

「さくらん」

江戸時代の吉原遊郭を舞台に、一本気なおいらんの姿を描く「さくらん」(2007年)。フォトグラファーとして活躍する蜷川実花監督が、安野モヨコの漫画を映画化した作品で、原色を多用した斬新な色彩表現、3人のおいらんの多様な人生模様、土屋アンナの…

「夕凪の街 桜の国」

こうの史代の漫画が原作の「夕凪の街 桜の国」(2007年)。62年前、広島に投下された原爆で被爆した女性と、その姪に当たり、現代で自分のルーツを見詰め直す女性にスポットを当てた2つの物語から成る。佐々部清監督は原作の設定に若干の変更を加えて…

「ペイチェック」

インターネットの「中国情報局」によると、ジョン・ウー監督が中国・三国時代の「赤壁の戦い」を撮影することになり、金城武、トニー・レオン、ビッキー・チャオなど、中国語圏のスターが多数出演するそうです。周瑜をトニー・レオン、諸葛亮孔明を金城武が…

「硫黄島からの手紙」

筆者は1990年代に被爆地・長崎で取材活動をした経験があるが、被爆50周年を過ぎた後は、被爆体験の風化を危ぐする声が多かったことを記憶している。今年の夏で太平洋戦争の終戦から62年。戦争体験者の高齢化が進む中、長崎のみならず、日本国内で戦…

「日本一のゴリガン男」

3月27日、植木等さんが亡くなった。同28日付の朝日新聞朝刊社会面に掲載された、「無責任男が受けたのも、根がまじめだから」という放送作家のはかま満緒さんのコメントが印象的だった。合掌。 クレイジーキャッツはテレビ、映画、音楽など各分野で多大…

「ラブストーリー」

運命というのは 努力した人に 偶然という橋を架けてくれる偶然とは 努力した人に 運命が与えてくれる橋です 韓国映画「猟奇的な彼女」に出てくるせりふです。個人的な話で恐縮ですが、最近、事が思うように運ばず、落ち込んでいました。そんな中、上記のせり…

「ロスト・イン・トランスレーション」

ソフィア・コッポラ監督の新作映画「マリー・アントワネット」が公開されています。2006年のカンヌ国際映画祭での評判はいまひとつだったようですが、映画評論家の渡辺祥子さんは1月19日付の日本経済新聞夕刊で、「マリー・アントワネットの生きた日…